中国・権威主義体制に関する分科会
中国の台頭やロシアの影響力の増大によって、いわゆる権威主義体制はますます存在感を高め、既存の国際秩序を動揺させる要因とみなされるようになりました。その背景となる思想や体制ごとの特徴、周辺諸国との実際の関係性などに焦点を当てたのが本分科会です。分科会実施状況・2020年度
中東・イスラーム世界のオルターナティブに関する分科会
中東・イスラーム世界は「イスラーム国」等の過激主義の拡散や、部族・地域・民族による細分化された領域支配が行われる混沌とした状況にあると共に、イランやトルコなど地域大国の主導する地域秩序の再編や、イスラエルやサウジアラビアを軸とした結集軸の形成が試みられています。本分科会では、中東・イスラーム世界の新秩序の形成を見届けていきます。
米国・既存秩序の動揺に関する分科会
米国のトランプ現象や英国のEU離脱、EU内部からの非自由主義的勢力の台頭は、既存の国際秩序の動揺を示しています。本分科会では、リベラルな国際秩序の動揺の根底にある先進国の社会の亀裂や思想的な背景を深く掘り下げ、その同盟関係への影響について精査していきます。分科会実施状況・2020年度関連プロジェクト・外交・安全保障調査研究事業費補助金「体制間競争の時代における日本の選択肢」
新領域セキュリティの諸課題に関する分科会
情報通信技術(ICT)や人工知能(AI)に代表される新技術の登場を受け、安全保障を巡る環境は大きく変容しています。また、戦争と平和を巡る伝統的安全保障、気候変動や感染症などの非伝統的安全保障という枠組みだけでは捉えきれない、人々の認知を巡る情報空間の安全保障といった新たな枠組みの必要性も定期されるようになってきました。本分科会では、その最新動向について研究を行うとともに、既存領域における安全保障との関係性についても考えていきます。分科会実施状況・2020年度関連プロジェクト・外交・安全保障調査研究事業費補助金「体制間競争の時代における日本の選択肢」・衛星画像分析プロジェクト
衛星画像分析プロジェクト
衛星画像分析プロジェクトは、新領域セキュリティの諸課題に関する分科会の中に設置されたサブグループです。Maxar Technologies社が提供する高分解能衛星画像を地域研究や安全保障研究の知見と組み合わせることにより、国際的なセキュリティ課題に関する分析を機動的に提供していきます。
インド太平洋交通安全保障に関する分科会
近年、国家間の対立、軍備増強、テロ・犯罪、災害、感染症などにより、インド太平洋地域を取り巻く安全保障環境は大きく変容しています。これらの諸問題は、国家と国民の安全だけではなく、貿易、サプライチェーン、交流などにとって不可欠である国際・国内交通システムにも大きな影響を及ぼします。本分科会では、このインド太平洋地域における安全保障環境の緊張と交通インフラとオペレーションへの影響、そして交通部門における保安問題などについて考えていきます。
政策シミュレーション研究プロジェクト
政策シミュレーション研究プロジェクトは、インド太平洋交通安全保障に関する分科会の中に設置されたサブグループです。本サブグループは、大規模災害等の緊急事態シナリオを作成し、政策、戦略、行動を議論及び検証する政策シミュレーションを行い、インド太平洋地域における安全保障問題をより深く理解することを目的としています。
日米安保資料プロジェクト
日米安保資料プロジェクトは、米国・既存秩序の動揺に関する分科会のなかに設置されたサブグループです。本サブグループは、日米安全保障条約(日米安保)に関する重要な資料を、収集・整理し、オンライン・データベースのかたちで公開することで、日米同盟の歴史への理解をより深めることを目的としています。写真:1957年6月13日、ホワイトハウスで談笑する岸信介首相(左)とドワイト・アイゼンハワー(Dwight D. Eisenhower)米国大統領(右)。(AP/アフロ)
中東諸国への遠隔講義・ディスカッション
【活動状況】2021年7月14日 トルコ・アンカラのTOBB経済工科大学(TOBB ETU)の政治・国際関係学部で、「ポスト・コロナの国際秩序:日本の視点」と題した講演を行いました。Satoshi Ikeuchi, "Post-COVID-19 International Order: A Japanese View" July, 2021. 14:30-16:00(Istanbul Time)
国際ワークショップ
東京大学教養学部後期課程講義「現代中東の政治と国際関係(文献購読と国際ワークショップ)」(「中東地域文化研究」「専門英語(30)」)を集中講義で下記の4日間の午後に開催し、そのうち4・5限目に、適宜イスラエル、トルコ、エジプト等の大学・研究機関とオンラインで繋ぎ、研究者・学生とのディスカッションを行います。2021年11月1日 2−5限2021年11月8日 3−5限2021年11月15日 3−5限2021年11月22日 3−5限
ウェビナーシリーズ
2021年6月27日(日)午後8時ー午後10時(日本時間) 連続研究セミナー「儀礼考」第3回演題「古き儀礼学と新しき儀礼学」講師:ナフタリ・メシェル博士(エルサレム・ヘブライ大学)講師:アマンド・ミシュラ博士(ハイデルベルク大学)(「儀礼考」全3回の報告・日本語)(「儀礼考」全3回の報告・英語)2021年6月20日(日)午後8時ー午後10時(日本時間) 連続研究セミナー「儀礼考」第2回「穢れをめぐる二つのモデル」講師:ナフタリ・メシェル博士(エルサレム・ヘブライ大学)講師:ヒレル・マリ博士(ニューヨーク大学)(開催報告)2021年6月13日(日)午後8時ー午後10時(日本時間)連続研究セミナー「儀礼考」第1回「儀礼の文法について」講師:ナフタリ・メシェル博士(エルサレム・ヘブライ大学)(開催報告)2021年3月5日(金)午後4時−5時30分(日本時間)イスラエル・ウィーク@東大駒場リサーチキャンパス特別講演「アブラハム一神教の比較研究:ヒューリスティックな利得と認知的陥穽」講師:ギイ・ストロムザ(エルサレム・ヘブライ大学名誉教授/オクスフォード大学名誉教授)
【延期】集中講義「ヘブライ語聖書研究」
【この集中講義は延期となりました】集中講義「ヘブライ語聖書研究(The Hebrew Bible: Topics in Modern Research)」2022年2月6日ー9日場所:東京大学先端科学技術研究センター・グローバルセキュリティ・宗教分野会議室講師:ナフタリ・シュムエル・メシェル博士(エルサレム・ヘブライ大学上級講師(人文学部聖書学科・比較宗教学科)【詳細はこちらから】