ROLESでは東京大学と先端科学技術研究センターの幅広い分野に及ぶ研究者の知的リソースを活用し、文理融合・横断の共同研究を積極的に提案しています。
2023-2025年度に実施した外交・安全保障調査研究事業費補助金の発展型総合事業
「『ポスト・ウクライナ』世界を生き抜くための外交・安全保障の構想と研究能力の抜本的強化」 では、先端科学技術の発展が外交・安全保障とその研究に及ぼす影響を対象にする研究会「先端科学技術と安全保障」を設定し、新興科学技術が外交・安全保障に及ぼす影響に着目し対象化しつつ、自らも新しいテクノロジーとツールを用いて安全保障研究を推進し、その積極的な成果発信を試みてきました。プロジェクト期限が2025年度末に終了したことにより「研究会」としての活動は終了しましたが、「先端科学技術と安全保障」という研究課題は今後も継続して追究されます。東京大学の内外で常時活発に行われている、学部や領域を横断した共同研究・研究協力の様々な枠組みに、ROLESとしては下記のテーマを主要な関心事として参画し、文理融合・横断の外交・安全保障研究を実現させていきます。
(1)「国際紛争のデータ・ビジュアライゼーション」
(2)「ロボティクス・仮想現実・拡張現実が変える戦争と平和」
(3)「フェイクニュースと国際世論」
(4)「AIはゲーム・チェンジャーか?」
(1)「国際紛争のデータ・ビジュアライゼーション」
ROLESは東京大学大学院情報学環・学際情報学府の
渡邉英徳教授 と文理横断・融合のコラボを行い、地理空間情報を総合的に把握し利用した、外交・安全保障研究の新たな様式を考案し、提示します。
衛星画像や古地図・記録写真、それらのビッグデータや機械学習等を用いて、ロシア・ウクライナ戦争やガザ紛争などによる被害状況、2023年2月のトルコ・シリア地震などの自然災害の影響、外交・安全保障・国際関係の歴史的事象を、「見える化(ビジュアライズ)」する手法と実例を提案します。
(2)「ロボティクス・仮想現実・拡張現実が変える戦争と平和」
ROLESは東京大学先端科学技術研究センターの稲見昌彦教授(身体情報学・身体拡張工学・自在化技術・ゲーミフィケーション・エンタテインメント工学)、門内靖明准教授(身体情報学・高周波工学) と協力し、ロボティクスや仮想現実・拡張現実が外交・安全保障に及ぼす影響を、文理融合・横断の手法を開発しながら解明します。
東京大学先端科学技術研究センターの
稲見昌彦教授 (身体情報学・身体拡張工学・自在化技術・ゲーミフィケーション・エンタテインメント工学)、
門内靖明准教授 (身体情報学・高周波工学) と協力し、ロボティクスや仮想現実・拡張現実が外交・安全保障に及ぼす影響を、文理融合・横断の手法を開発しながら解明します。
ロボティクス・VR・ARと安全保障
(3)「フェイクニュースと国際世論」
ROLESでは国際政治をめぐる各国や国際的な世論に、SNSなどの新興メディア・ツールが及ぼすプロセスに主体的・積極的に関わり、実地に経験・知見を蓄積し、文理融合の分析手法を開発して体系的・組織的に対照化することを目指しています。
その準備段階の試みとして、グローバルセキュリティ・宗教分野(池内恵教授)は、2025年12月19日午後に、東京大学大学院工学系研究科先端学際工学専攻の各分野が持ち寄るオムニバス講義
2025年度「先端学際工学特別講義」 の一環として、
笹原和俊 東京科学大学 環境・社会理工学院 イノベーション科学系 教授 をお招きし、ゲスト講義「フェイクニュースとどう「たたかう」かーー計算社会科学と国際安全保障」を実施しました。
(4)「AIはゲーム・チェンジャーか?」
ROLESはAIの発展が外交・安全保障に及ぼす影響を、非欧米諸国やG7以外の大国やグローバル・サウス諸国の動向を踏まえながら研究します。2024年9月にはUAEアブダビのTRENDS Research & Advisoryと提携し、
国際会議「持続的な安全保障とその先:人工知能(AI)の役割」 を開催しました。
国際会議「AIと持続的な安全保障」2024年9月
また、2026年6月9日には、マレーシアのアンワル首相を東大に招き、伊藤国際学術センターの伊藤謝恩ホールで特別講演を行なっていただきましたが、その際は演題を「人間-機械文明におけるヒューマニティ」(“Humanity in a Human-Machine Civilisation” 」としていただきました。