東京大学ROLES世論調査:Security, Alliance, and Foreign Engagement Research (SAFER) projectこの調査の背景と目的この調査の目的は、日本の外交や安全保障、日本をとりまく国際情勢について人々がどのように考えているのかを明らかにすることにあります。これまでも同様のテーマに関する調査がメディアなどで実施されてきましたが、それらは特定の側面に焦点を当てたり、時機を捉えて行われてきました。日本をとりまく国際情勢が急速に変化する中で、国民がどのような認識を抱いているのかを把握し、長期的な視点から検討したり、他国での同様の調査と比較しながらより深い理解を目指しています。
第一回調査を終えて第一回となる今回の調査では、安全保障環境に関する日本国民の危機感が浮かび上がりました。中国・北朝鮮・ロシアに対する脅威認識を背景として、日米同盟の強化や、台湾、オーストラリア、イギリス、NATOとの関係強化を支持する意見が目立ちました。
しかし、安全保障の論理が全てを圧倒しているわけではありません。「いかなる状況においても武力を行使してはならない」に同意する声は約45%、日本の独自核兵器開発や米国による核兵器配備に反対する声は6割前後にも及んでいます。戦後の日本社会を規定してきた平和主義を抜きに、日本国民の外交・安全保障に対する態度を理解することはできない、ということを本調査は示してもいます。
こうした、安全保障の論理と平和主義をめぐるダイナミクスを、本調査では今後とも継続的に観測していきます。
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