この調査の背景と目的
2024年8月に開始した本調査の目的は、日本の外交や安全保障、日本をとりまく国際情勢について人々がどのように考えているのかを明らかにすることにあります。これまでも同様のテーマに関する調査がメディアなどで実施されてきましたが、それらは特定の側面に焦点を当てたり、時機を捉えて行われてきました。日本をとりまく国際情勢が急速に変化する中で、国民がどのような認識を抱いているのかを把握し、長期的な視点から検討したり、他国での同様の調査と比較しながらより深い理解を目指しています。

第5回調査を終えて
前回(2026年2月)の調査以降、イラン戦争とホルムズ海峡危機が発生した他、日米首脳会談や米中首脳会談、また防衛装備移転をめぐる「5類型」撤廃など注目される出来事が続きました。
 この間、日本国民の外交・安全保障問題に対する認識にも若干の変化が見られました。対米認識では、日米関係を良好と評価する人の割合や米国の影響力が強まっていると見る人の割合が再び減少しています。他方、米国の「核の傘」に守られているとの評価や、有事における米国の武力介入に対する信頼には大きな変化はみられませんでした。
 また、中国、ロシア、北朝鮮に対する脅威認識を背景に、安全保障環境に対する国民の不安感は引き続き強く、6〜7割が中東、朝鮮半島、台湾での紛争に日本が巻き込まれる可能性を見ています。防衛費増額、日米同盟強化については支持の割合が不支持の割合を上回る一方、日本の独自核開発、米国による日本国内への核兵器配備に反対する声は依然として高いままです。
 さらに今回の調査では、エネルギー危機を日本の安全保障への差し迫った脅威とみなす回答者が増加しました。他方、対ロ制裁に伴うエネルギー価格の上昇を受け入れるとする回答が、受け入れないとする回答を上回っている点は注目に値します。 


過去の調査:(https://roles.rcast.u-tokyo.ac.jp/publications?team=208)

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