論文

2023 / 03 / 31 (金)

ROLES REPORT No.23 鳥潟優子「アメリカの冷戦戦略と旧イタリア植民地 ― フィリップ・C・ジェッサップの回顧録を手掛かりに」

イタリアは1950年3月、南部ソマリランドを10年後に独立させる準備期間の「暫定的」な措置として、国連信託統治理事会から信託統治を任された。しかし、元々枢軸国側だったイタリアが1947年2月10日に連合国側と結んだ講和条約では、植民地の放棄が定められ、帝国イタリアは解体されたはずであった。ところがイタリアは植民地支配の復活を米英仏に働きかけた。それは奏功し、リビア、エチオピア、エリトリアからは完全に撤退させられたものの、南部ソマリランドには留まることになった。当時国連を主導していたアメリカ、特に国務省では反植民地主義が強かった。にもかかわらず、なぜ北アフリカでは、西ヨーロッパの宗主国の復権に国連がお墨付きを与えるような形になったのだろうか。

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