論文

2023 / 04 / 28 (金)

ROLES REPORT No.24 田中祐真「ポーランドの対ウクライナ姿勢―ウクライナとの『連帯』における政治的・心情的背景―」

 ウクライナの隣国ポーランドは、2022年2月24日のロシアによるウクライナ全面侵攻(full-scale invasion)開始以降、その国力に比して非常に大規模かつ包括的な対ウクライナ支援を実施しており、その規模は、米国やEU、NATOといった他の強大なアクターの中でも一際目を引くものである。開戦から1年間のポーランドによる軍事支援総額は24.2 億ユーロで、金額の上では筆頭の米国(431.9億ユーロ)との差が大きいものの、英国(66.3
億ユーロ)とドイツ(35.7億ユーロ)に次いで世界第4位の規模となっている1。また、ウクライナ政府が反転攻勢に向けて西側型近代兵器への要求を強める中で、ポーランドは自国の保有する独製戦車Leopard 2提供の意向をいち早く表明し2、製造国ドイツをはじめ、西側兵器供与に慎重な同盟国への圧力の強化に貢献した。その結果、開戦から1年を迎える2023年2月24日、ポーランドは、モラヴィエツキ首相のキーウ訪問に合わせて同盟国間で初めてウクライナにLeopard 2を届け3、これ以降、多数の西側戦車がウクライナに集まりつつある。2023年4月現在、ウクライナは西側型戦闘機及び長距離兵器の提供を同盟国に要請しているが、ここにおいてもポーランドは、バルト諸国と共に、NATOやEUの枠組みにおけるものを含め、供与に向けた同盟各国への働きかけを主導している。

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