私がキッシンジャーの死去を知ったのはNHKのニュース記事だったが、「キッシンジャー米元国務長官 死去 米中の国交樹立に寄与」という簡潔なその見出しに、何とも言えない戸惑いを覚えずにはいられなかった。もちろん、米中国交正常化がキッシンジャーの大きな功績の一つであることは疑いない。それでも、この見出しからこぼれ落ちるキッシンジャーの膨大な「功」と「罪」の山を思うと、その見出しはあまりにも簡潔過ぎるように思えて仕方がなかった。
キッシンジャーほど「功罪相半ばする」、「毀誉褒貶の激しい」といった言葉が似合う人間は居ないだろう。彼の死に際して世界中で発せられた追悼の言葉達も、彼への評価の「幅の広さ」そのままに、多岐に渡った。
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