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2024 / 08 / 17 (土)

モンゴル・ウランバートルへの訪問団

東大先端研ROLES(創発戦略研究オープンラボ)では、8月13日ー16日にかけて、川島真・東京大学大学院総合文化研究科教授(研究会「ユーラシア諸地域の内在論理」座長)、宮本悟・聖学院大学教授(慶南大学校極東問題研究所で客員研究フェローとして在外研究中)、池内恵・東京大学先端科学技術研究センター教授、小泉悠・東京大学先端科学技術研究センター准教授からなる訪問団を組織し、モンゴルの首都ウランバートルを訪問して、北東アジア安全保障戦略研究所やモンゴル国立大学等の、当地の主要な外交・安全保障戦略シンクタンク・学術機関を訪れ、それらの幹部及び研究員との国際会議及び意見交換を行いました。

8月14日にウランバートル市内ビシュレルト・ホテル(Bishrelt Hotel)内の会議室で開催された北東アジア安全保障戦略研究所と東大先端研ROLESの共催ワークショップでは、日本側から下記のテーマに関する発表を行いました。

Mongolia's Impact on Japan-DPRK Relations
China's Foreign Policy: BRI and North/Central Asia
Japan's Pan-Asianist Imagination: Asia and Islam
Japan and Russia's War against Ukraine

これに対して、モンゴル側からは下記のテーマに関する発表が行われました。

Mongolia-DPRK Relationship
China Economy Special Zones and Mongolia-China Economic Cooperation Zone Development Future
Mongolia-Russia Border Cooperation
Cooperation in Higher Education Between Mongolia and the United States

ワークショップをコーディネートしたのは北東アジア安全保障戦略研究所のナンジン・ドルジスレン所長(Dr. Nanjin Dorjsuren, Director of the Mongolian Institute of Northeast Asian Security and Strategy: MINASS)で、モンゴル側からは、モンゴル科学アカデミー・国際関係研究所のゾルボー所長(Dr. ZOLBOO Dashnyam, Director of the Institute of International Studies of Mongolian Academy of Sciences: IIS)、モンゴル中国歴史文化研究協会のホルロー・バータルクウ会長(Dr. Khorloo Baatarkhuu, Chairman of the Mongolian Association of Chinese History Culture Studies)、モンゴル国立大学国際協力課員のナルギル・ガルト氏(Ms. Nargil Galt, International Cooperation Officer, The Mongolian National University)が参加、報告しました。

モンゴルの対中関係、モンゴルの対北朝鮮関係、モンゴルの対露関係が主要な課題になると共に、日本の対モンゴル政策・北東アジア政策およびそれに連関するものとされる対中央アジア政策に議論が及びました。モンゴルの歴史的に根深いロシアとの関係、特に安全保障をめぐる協力・依存関係と、中国との経済関係・コネクティビティの最新の動向、米国の対モンゴル高等教育支援事業等に関する情報・意見交換と分析が行われました。

訪問団は、ユーラシア戦略研究所のブヤン所長(BUYANTSOGTOO. Ts, Director of the Institute for Eurasian Strategic Studies)等のモンゴルの安全保障・戦略研究の専門家との会合を行うと共に、モンゴル国立大学内に設置されたモンゴル・日本人材開発センターを訪問して日モンゴル間学術文化協力の現状に関して専門家の説明を受けました。また、在モンゴル日本国大使館と、日・モンゴル外交の課題に関する意見交換の機会を得ました。

訪問団は会議・訪問日程の合間に、スフバートル広場の歴史モニュメント見学及び、軍事史に関わる博物館を訪問し、モンゴルの過去の戦争に関する歴史認識に関する説明を受けました。モンゴル軍事博物館(Mongolian Military Museum)ではモンゴルとロシア、及びモンゴルと中国の軍事協力に関しての展示を閲覧し、ジューコフ元帥の家博物館(The Marshall Jukov House Museum)ではロシアの視点からのモンゴルの軍事史の説明を受けました。モンゴル国立博物館、チンギス・ハーン博物館では民族主義の観点からの歴史・領土認識に関する説明を受けました。

また、8月15日に訪問団はダンバダルジャーの日本人抑留中死亡者の慰霊碑を訪問しました。【参考】

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