戦後80年という節目を経て、「戦争の記憶」をどのように次世代へ語り継ぐかが、あらためて問われています。
毎⽇新聞の森原彩⼦記者は、北⽅領⼟からの引揚者である元島⺠への聞き取りを⾏い、戦争が個⼈の⼈⽣に刻んだ痕跡を記事という形で伝えています。
他⽅、舞鶴引揚記念館の学芸員・⻑嶺睦⽒は、引揚者やシベリア抑留経験者が残した⼿紙、⽇記、写真などの個⼈資料を収集し、展⽰を通じて社会的な記憶として再構成してきました。その活動は、ユネスコ「世界の記憶」に登録された「舞鶴への⽣還」資料群としても知られています。
⼆⼈に共通するのは、「市井の⼈びとの記録や記憶を社会に開く」という視点です。さらに本イベントでは、社会に開かれた文化施設のあり方について理論的に考察してきた研究者・今村信隆氏をディスカッサントに迎え、これらの実践を問いとして捉え直します。
個⼈の記録や記憶を保管し、展⽰する博物館。声を聴き取り、伝える新聞。異なる⽅法で「語り継ぐ」営みに携わる⼆⼈の対話から、私たちは何を受け継ぐことができるのか。本トークイベントでは、個⼈の記録がどのように公共の記憶となるのかを⾒つめ直します。沈黙してきた声に⽿を傾け、記録し、語り継ぐことの意味を考えます。
*会場では関連資料を展示します。ぜひ開演前にお手に取ってご覧ください。
【日時】
2026年1月9日(金)18:00-20:30 ※17:00開場
【場所】
渋谷QWS CROSS PARK 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷二丁目24番12号 スクランブルスクエア 15階
入場無料(
こちらから事前登録をお願いします)
【プログラム】
18:00-18:10 開会挨拶
18:10-18:50 トーク① 森原 彩⼦⽒「北方領土元島民取材を通じた記憶の継承」
18:50-19:30 トーク② ⻑嶺 睦⽒「記憶継承の拠点となるミュージアム」
19:30-20:00 応答・ディスカッション 今村 信隆⽒「個⼈の記録を社会の記憶へ」
20:00-20:25 フロアを交えての質疑応答
20:25-20:30 閉会挨拶
【登壇者】
・森原 彩⼦(毎⽇新聞社・社会部北海道グループ 記者)
北⽅領⼟からの引揚者・元島⺠への聞き取りを継続。個⼈の体験を社会の記録として残す報道を展開。
・⻑嶺 睦(舞鶴引揚記念館 学芸員)
ユネスコ「世界の記憶」登録資料「舞鶴への⽣還」の整理・展⽰を担当。引揚者・抑留経験者の個⼈資料を保存・展⽰し、戦後史の継承に尽⼒。
【ディスカッサント】
・今村 信隆(北海道⼤学⼤学院⽂学研究院 准教授)
社会に開かれた⽂化施設のあり⽅や美術鑑賞の歴史的・理論的意義について幅広く発信。
【モデレーター】
・井上 まどか(清泉⼥⼦⼤学 教授・ROLESプロジェクトメンバー)
【総合司会】
・⽴⽥ 由紀恵(東京⼤学先端科学技術研究センター・グローバルセキュリティ宗教分野 特任研究員・ROLESプロジェクトメンバー)
【主催】
・SHIBUYA QWS Innovation協議会
【共催】
・東京大学先端科学技術センター創発戦略研究オープンラボ(ROLES)
・日本学術振興会科研費基盤B「戦時下の教会:ウクライナとその周辺国における宗教・国家・社会」(代表者:井上まどか 24K00012)