お知らせ

2024 / 11 / 09 (Sat.)

研究会「安全保障協力体制の構想」委員によるモンゴル・ウランバートル訪問

東大先端研ROLES(創発戦略研究オープンラボ)が組織する研究会「安全保障協力体制の構想」のメンバーからなる訪問団(6名)が、11月3日から11月8日にかけてモンゴルの首都ウランバートルを訪問した。現地ではセミナーを開催し、また政府機関、研究所、大学等の関係者と意見交換を実施した。

11月4日にはモンゴル国立大学の協力を得てセミナー“Japan and the Changing Security Environment in Asia”を開催し、訪問団メンバーは以下の報告を行った。

“Promoting the Rule of Law Abroad and “Legal Technical Assistance””
Naoko KUWAHARA (Associate Professor at the Faculty of Policy Studies, Iwate Prefectural University)

“Achievements and Challenges of Legal Reform in Post-Socialist Mongolia
-Continuity and Discontinuity in Mongolian Legal Reform-”
Masaki NAKAMURA (Professor at the Faculty of Management, Nagoya University of Economics)

“China's Maritime Strategy and Taiwan”
Chisako MASUO (Professor at the Faculty of Social and Cultural Studies, Kyushu University)

“North Korean Nuclear Issues and Japan/South Korea”
Satoru Miyamoto (Professor at Seigakuin University) online

“Japan's National Strategy and Confidence-Building in Asia”
Yoko IWAMA (Professor at the National Graduate Institute for Policy Studies)

“Japan’s FOIP (Free and Open Indo-Pacific): Vision and Its Limits”
Mie OBA (Professor at the Faculty of Law, Kanagawa University)

これらの報告に対し、モンゴルの研究者、実務家からコメントがあり、活発な議論が行われた。安全保障についての報告に対するモンゴル側からのコメントは、難しい地政学的地位にいるモンゴルの状況を伺わせるものだった。

セミナー参加者の集合写真



11月5日から7日には、モンゴル外務省、モンゴル国家安全保障委員会戦略研究所、科学アカデミー国際研究所、コンラート・アデナウアー財団モンゴル支部、モンゴル国立大学法学部、在モンゴル国日本大使館、JICAモンゴル事務所を訪問し、研究者、政府高官、関係者等と日・モンゴル協力、アジアにける信頼醸成などについて意見交換を行った。ロシアと中国という大国に挟まれたモンゴルが、「第三の隣国」外交を展開し、またウランバートル・ダイアローグ等、多くの対話外交のハブとなろうとしている現状についての理解を深めた。

モンゴル国家安全保障委員会戦略研究所での議論の様子

モンゴル国立大学法学部長アマルサナー・バトボルド氏との懇談

コンラートアデナウアー財団訪問の様子


モンゴル科学アカデミー国際研究所での議論の様子


また、エンフサイハン・ジャルガルサイハン氏(元モンゴル外交官/ブルーバナー代表)、ザンダンシャタル・ゴムボジャブ氏(大統領府官房長)らとも個別に懇談し、プロジェクトの今後の展開につき多くの示唆を得た。
ザンダンシャタル・ゴムボジャブ氏との会談

多くの研究所、諸機関でプロジェクトへの今後の協力につき前向きな返答を得た。今回の訪問の成果については、今後ペーパー等の形でも随時発表して行く。