ROLES活動報告(2025年1月)
※本稿は、ROLESNEWSLETTER No.2に編集後記として掲載されたものである
「⼤学にこそできる外交・安全保障シンクタンクのモデルを創造する」。これがROLES(創発戦略研究オープンラボ)という研究事業の理念であり、⽬的です。2020年に、東⼤先端研のグローバルセキュリティ・宗教分野(池内研)のプロジェクトとして始まって以来、もうすぐ5年が経とうとしています。その社会的意義は何か、これまでに何を達成したのか、今後何をするのかを、問われる時期が来ています。ROLESは理念として、制度として何を残すのか。⽇々に考えを練っています。
2023 年度から2024年度にかけて、ROLESに関わる専任教員を順次補強し、池内恵教授(グローバルセキュリティ・宗教分野)・中井遼教授(国際⽐較政治変動分野)・⼩泉准教授(国際安全保障構想分野)の3分野・3PI体制となり、東⼤先端研の中に「創発戦略研究部⾨」の制度化を進め、⼤学の中での安定基盤の構築を進めています。2023年4⽉の予算的な拡⼤により、組織的な実施運営体制の構築が急務となり、予算規模に⾒合って求められる成果の量も増えています。やるべきことは多くあり、そしてやれることも多くあります。
「東⼤で先端研だからこそできること」の⼀つが、⽂理融合・横断の研究の発案と実⾏です。これは2⽉5⽇に第1回の「科学技術と安全保障ダイアログ」を盛⼤に⾏い、新たな⽂理融合の場を創出し有望な研究⼿法と課題を特定し、⽂理と産学の接点を⾒出します。
そして「⼤学でこそ可能な真のシンクタンクのあり⽅」の提⽰として、2⽉7⽇には、「ROLESコモンルーム・トーク」の第1回を開催し、ROLESの研究会に集まる研究者と、外交・安全保障の実務家をつなぐ場を創出します。 (池内恵・先端研教授/ROLES代表)