2023年10月に突如として大規模化したガザ紛争は、パレスチナ問題を中東地域の国際政治の中心課題として回帰させました。パレスチナ問題は中東主要国の戦略判断と地政学的認識にどのような影響を及ぼしたのでしょうか。ガザ紛争の終結の過程とその後に、どのような地域秩序が中東に立ち現れるのでしょうか。
東大駒場リサーチキャンパス公開2024の一環として行われる講演会「激動する中東情勢: ガザ紛争の後に来るものは何か?」では、グローバルセキュリティ・宗教分野教授で先端研創発戦略研究オープンラボ(ROLES)代表の池内恵教授が、ガザ紛争とパレスチナ問題の歴史と現在を解きほぐします。
ガザ紛争は中東域外の国際にも大きな影響を及ぼしています。ガザ紛争はイスラエルとハマースを始めとするパレスチナ武装組織間の衝突から、イスラエル対レバノンのヒズブッラーの紛争を経て、イスラエル対イランという国家間の戦争にも発展する可能性も否定できません。
ガザ紛争とイスラエルに対する米国の対応は、米主導の国際秩序を根本の理念において揺るがしています。米国の対イスラエルと対中東政策の背後には、どのような内政と外交の論理があるのでしょうか。
また、イスラエルのパレスチナ諸勢力に対する圧倒的な優位性の確立と、それとは逆に国際社会で進むG7以外の諸大国・地域の台頭は、パレスチナ問題を「イスラエル問題」に転化しかねない危険性をも包摂しています。
これらの複雑な問題の束として、パレスチナ問題は存在しています。
本講演では、中東地域政治に関する最先端の調査研究の知見を踏まえ、ガザ紛争の行方と、それが中東地域および国際政治にもたらす影響を検討します。
*本講演では、講演者も小論を寄稿している、鈴木啓之編『ガザ紛争』(東京大学出版会、2024年6月刊行予定)を、発売に先立って一部ご紹介します。
https://www.utp.or.jp/book/b10081058.html
*グローバルセキュリティ・宗教分野(池内研究室)では、東大内シンクタンク、先端研創発戦略研究オープンラボ(ROLES)を開設し、戦略、安全保障、宗教、地政学、イデオロギー、テクノロジー等の幅広い観点から、「総合的セキュリティ研究」を行ない、国内外の専門家、大学、研究機関、実務者と幅広く連携して研究を進めております。
【登壇者】
池内恵(東京大学先端科学技術研究センター教授)
【日時】
6月8日(土)13:30-15:00
【形式】
ハイブリッド(会場参加、オンライン参加併用)
【場所】
・会場参加の場合
東京大学駒場Ⅱキャンパス(東京都目黒区駒場4-6-1)3号館南棟 ENEOSホール
アクセス:https://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/ja/access.html
・オンライン参加
ZOOM
【参加登録】
ご参加をご希望の場合は、
こちらのページより予約手続きをお願いします。
※ホールの席には限りがございますのでご注意ください。
※
会場参加の場合、東大駒場オープンキャンパス公開2024のホームページで事前登録をお願いします。事前登録なしでもご入構は可能ですが、当日のスムーズなご入構のため、ご協力をお願いします。詳しくは、東大駒場オープンキャンパス公開2024のHPやQ&Aもご参照ください。
※会場参加登録でも、オンライン参加の登録ページなどが出ますが、会場参加の場合はご放念ください。